2014年春号

のれんメール

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  ★ 三月の雪に明るき港かな      海 扇(三月)
  ★ 風強き街道筋の種屋かな      青 鏡(四月)
  ★ 切りかぶの若葉を見ればさくらかな 不 交(五月)
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旬の美味 お彼岸の食事

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 彼岸は、春・秋の重要な年中行事として、今に引き継がれている。俗に「暑さ寒さも彼岸まで」といわれ、太陽暦の春分。秋分を中心として季節感を表示したのが、仏教渡来後、陰暦によって前後の七日間を彼岸会としたので、陰暦の行事と思われているが、根本は、太陽暦によるという。
 仏教では「生死を以って此岸(しがん)とし、涅槃を彼岸とす」とあり<古事記>の天照大神の思想に発した聖徳太子の法華経尊信が共通していて、<源平盛衰記>に「菩提の彼岸に届かざれば」と、また、謡曲の<天鼓>に「いつか生死の海を渡り、山を越えて彼岸にいたるべき」とあるのも、同じ思想からである。
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老舗と私<美々卯>うどんすき

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 学校を卒業して、初めて社会人として就職した時、新入社員の歓迎会をしていただいた。
そこが、<美々卯>の本町の本店だった。先輩社員に囲まれて学生時代に経験したことのない雰囲気の宴席は、一人前の大人になったような誇らしい気持ちになった。生まれて初めて口にした<うどんすき>は、現代の学生と違って、それまで学生時代に、外食をしたことが殆どなかった私にとって、世の中に、こんな美味しい<うどん>があったのか と、その時の感激は、いつまでも新鮮に脳裏に焼き付いている。
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老舗と私<長崎堂>カステーラ

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 今年に入って二度も風邪を引いてしまい<鬼の撹乱>などとひやかされたりしながら、インフルエンザにならなかったから良かったのだと思い、毎日の寒さを良いことに、大人しく臥せる日が続いた。
ぼんやりと天井を眺めていると、最近末弟を亡くしたこともあって、<越し方行く末>に想いがゆく。七人いた兄弟も三人になってしまい寂しかったのだろう。昔のことが思われてならない。
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花に寄せて

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 毎年、母の日に二人の嫁は、カーネーションの鉢植えを持ってきてくれる。二、三日は部屋に飾ってから、庭に出して日光にあて、水やりをしたり、丹精を込めて世話をするのだが、蕾のついているだけ咲いたら枯れてしまって、失望の繰り返しであった。それで鉢の置き場所を替えてみたり、太陽の当たり具合を考え、水の加減を工夫をしているのだが、遅かれ、早かれの差があっても、結局上手くいかず枯れてしまった。母の日に向けて花屋さんは、地植えから鉢に植え替えるので、しっかりと根づいていないので、鉢植えの花は枯れやすいと聞いたことがあるが、私は、やっぱり管理が悪いんだと思っていた。
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