2007年夏号

旬の味 ― 枝豆

枝豆は俳句では秋の季語となっている。なるほど歳時記をよくよく見れば、9月にある。

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老舗物語 ― 新茶

200706_03.jpg  夏も近づく八十八夜 野にも山にも若葉が茂る 
    あれに見えるは茶摘みじゃないか あかねだすきに 菅の笠 

 森羅万象、緑あふれる新緑の季節は新茶の季節でもあります。

 新茶の頃になると、どうしてこのように心が弾むのか。
 口ほどでもないのに「毎日がご多忙ですね」と他人に言われると、自分自身も「そうなんだどうしてこんなに忙しいのか」と思ってしまい、気持の余裕を無くしてしまう。
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老舗物語 ― うなぎ

200706_02.jpg 土用の丑の日にうなぎを食べる習慣は古くからいわれているが、やはりうなぎに豊富な滋養分があるから、一般に広まったものだろう。

 万葉集の大伴家持の歌に

 石麻呂(いわまろ)にわれ物申す 夏やせによしといふものぞむ(う)なぎ取り召せ

とあるが、部下の石麻呂が夏やせしたので、うなぎを食べるようにすすめている。昔からうなぎは栄養価の高いものとされていたことがうかがえる。
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花びらのひとり言 ― 桔梗(ききょう)

200706_01.jpg わたしは桔梗のはなびらです。わたしの主人は比較的大きな花、豪華な花を好みます。そして、赤、黄、白色を好みます。でも、わたしだけは特別扱いです。わたしはいつも主人に自慢をします。

「すらりと伸びた細い茎に小さな葉をつけ、青紫色の花を咲かせ、決して豪華とはいえないけれど、きりっとした美しさがあるでしょう」
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のれんメール

illust05.jpg  変わりなきご愛顧を賜りまして有難う御座います。
  これからの季節は、我々食品を扱いますものにとりまして、最も精進して気を引き締めてつくらせていただいております。
   お中元・お盆の里帰りなど、いろいろと行事もございます。
   受け継がれた伝統と、たゆまざる技により培われた<甘辛のれん会>の老舗の品をぜひご用命ください。
                
  甘辛のれん会  大寅・主人  小 谷 公 穂
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