
のれん31,1,2,月号 暖簾歳時記
●長崎堂 カステーラ
カステーラは四百年余りの歴史を持つ伝統ある南蛮菓子。ルーツはポルトガルの「pao de lo」である とされ、西洋医学の到来とともに、日本の地にもたらされた。
その後菓子職人達が改良を重ね、日本のカステーラと変化した。
長崎堂の美味しいカステーラは、厳選された素材を用い、本来の力を活かして、約百年に亘る歴史で培われた、熟練の技を持つ職人達の日々の努力と、心を込めて焼き上げたものである。長崎堂の原点は、遠く明治元年に遡る。
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のれん31,1,2月号 暖簾歳時記
をぐら屋はひたすらに、昆布をつくり続けてきた。伝統に輝く重厚な味、たゆまなく研鑽された信頼の技術。時代のニーズに敏感に対応する柔軟性。全てが上手くマッチして、昆布の旨さを全部出しつくしている。
祝い事の中でも、昆布は重用な位置を占めている。お正月料理をはじめ、縁起ものとして、結婚式の結納用に「子生婦」、として、丈夫な子どもが産まれるようにとの願いが込められている。
昆布は、日本人に不足がちな栄養素が豊富に含まれている。昆布はビタミン・食物繊維が豊富で、それ以上にヨードや、アルギン酸等のミネラルが豊富で、カルシウムは牛乳の7倍で、鉄分は30倍もあり、健康に美容にこれ以上の物は無い。
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のれん31,1,2,月号 春を待つ
春は摘み草。年齢を重ね、いくつになっても春は待ち遠おしい。
幼少の頃、お友達と土筆採りに夢中になって、だんだん家から遠くまで行ってしまい、日暮れに気付いて大急ぎで帰ってきたら、家族達が大騒ぎをして探していたところで、叱られたことが、妙に懐かしく思い出される。今は母も、その友も亡い。
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のれんメール
●秋もはや岩に時雨れて初紅葉 許 六<十 月>
●大吉のみくじ給はる留守の神 ちかし<十一月>
●初雪の樽前威儀を正しけり 繁 男<十二月>
新歳時記より
☆酢のはなし
★古代の酢
中国では、起源前の1299年頃につくられ「周礼」の天官膳夫のくだりに天子の御膳を
司るものとして、酒の係、塩の係それに酢の係がおかれていたことが、記されている。中国では「す」は古くから使われ、今に至っている。
酢の技術が我が応仁天皇の時代に和泉<いずみ>今の大阪府堺市に伝えられて、「いずみず」と呼ばれていた。江戸時代に相模の中原、駿河の善徳寺、尾張の半田などに伝えられていった。
とりいれた稲をそのままコシキに入れて蒸し、それを乾燥して臼で挽き、モミガラをフルイでわけて白米をつくる。この白米一升をややコワイめに炊き上げ、仕込みに用意されたカメの底、カクズミ一本と、テツクギ一本を束ねていれておき、その上に、あったかな飯を入れ、押さえつけておき、コウジ六升を加えて、厚い紙で内ブタをし、更に、木の外ブタをし、柿シブを塗った紙で目ばりをしてしまう。
そのまま温暖な日を、七、八日過ごすと、内容は酸っぱくなり、そのまま三、四ケ月放置して、春の頃フタを開けて、濁った液を布で濾し、オリのすむのを待って、一、二回弱火で煮て、涼しい室内に保存して、仕込みから、およそ一年で「いずみず」が出来上がる。つまり米で酢をつくるのでコメズ「米酢」であう。
★酒の粕の酢
清酒からは、酒のカスができ、これでカス酢をつくる。酒のカスにはアルコールが含まれていて、これを二、三年貯蔵しておくと、アルコール分をはじめ、役に立つ成分がふえる。アメ色に熟成したカスを槽にとり、一定量の水を加えて、よく混和させる。十日間アルコール発酵をさせ、袋につめて、濾して、あたためて、タネ酢を加えて、仕込みオケに入れ、保温して、三週間酢酸発酵させる。
●酒酢・アルコール酢
★清酒のモロミのウワズミ液に一、二倍の水を加え、アルコールの量を5%~8%にうすめ、原料酒液の一割~五割のタネ酢を混ぜ、保温し、撹拌し、二、四週間酢酸発酵させ、熟成、仕上げる。
★アルコール酢は、90~95%のアルコールを原料にし、10倍~18倍にうすめ、甘酒、あめ、酒のカス、タネ酢を混ぜ、保温、撹拌、熟成、仕上げる。
★ワインビネガーは、ブドウ酒からつくられている。原理は酒酢と同じ。
★シャンツオは、中国の酢で、香辛料のきいた酢。
●加工された酢 ★スシ酢。★ポン酢。★果実酢など多種多様あり、スーパーでは、数えきれない多くの品が並んでおり、そのいくつかが食卓を賑わせている。
▲酸っぱさを感じるのは、人それぞれ違い、その日によっても、まちまちである。
(編 集 部)
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