2021年新春号
のれんメール
●元日や松静なる東山 蘭 更(一 月)
●一夜泊まり高野の宿の賀状かな 一 志(一 月)
●紅梅やかしは手のよくひびくこと 三千女(二 月)
●実朝忌由井の浪音今も高し 虚 子(二 月)
新歳時記より
★お正月の食べ物
各家庭で、お正月料理を作る家庭が段々少なくなってきて、反対に上は高級料亭から色々な料理屋、スーパー等が早くから予約をとっている。最初は百貨店が広いスペースをとり10月ごろから予約を受け付け始めた。初めの頃は昔人間の私にとって、嘆かわしいと思った時もあったが、今は慣れてしまって、「そろそろ暮れの準備をしなくては・・・」と思うようになってしまっている。
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●寒の味
昔の人は、極寒の冬の時期を「寒」と呼んでいた。そして、ひどい寒さにくじけずに、逆にこれを利用していた。
寒中水泳、寒稽古等で身体を鍛えた。今日でも、一部の人が、行っている。
この時期の水は寒の水と言って特別の性質があるとして、口紅を作るのに用いて、これを寒紅として、大切に扱った。
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●老舗と私
★西宮酒造株式会社 ☆日本盛 清酒
親から子へと代々伝わる世襲制を慣習としていた酒造業界にあって、初めて会社組織の清酒メーカーとして発足したのが明治22年、29年には、西宮酒造株式会社と改称、順調に販売石数を伸ばし、44年には、全国一の造石高を誇るまでに成長した。その後も発展の一途の盛業ぶりであった。
昭和20年戦災に会い殆ど焼失したが、再建され、創業以来130年、伝統を積み重ね、技術を磨き現在に至る。
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●老舗と私
★株式会社小鯛雀鮨鮨萬
承応2年(1653)大阪船場にて、初代萬助が魚屋を開業し、副業に江鮒の雀鮨を商い、約368年の永きに亘り、伝統を培い<のれん>を守ってきた。
天明元年(1781)京都の御所へ献じることになり、八代目萬助が、小鯛雀鮨を調達し、好評を得たので、以後雀鮨の専門店となり、御用御鮨師を世襲している。
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