●コーヒー
ひと仕事を終えてホットした時、香りのいい一杯のコーヒーは、身も心もリラックスし、次なる仕事への意欲をも湧き起こす。
コーヒーは、何といっても<煎り立て>に限る。煎り立てといっても、一度に沢山買ってもいくら良い豆であっても、味も香りも落ちてしまう。密閉の出来る容器に保存する。
コーヒー豆の成分は、
★水分
脱穀乾燥し、製品化されたものは、8~13%。ブラジルでは、12,5%以下と聞いている。炭水化物、大部分は、コーヒーの出しがらの中に残る。ごく一部がコーヒーに甘味を与え、風味の基となる。
★カフェイン
爽快感を与え、神経を刺激して、眠気を覚まし、時には鎮静効果をあらわす。アルカロイドの一種の興奮剤でもある。
焙煎濃度が高ければ高い程、カフェインが少なくなる。つまり、深煎りした豆は、外観は黒っぽく濃く見えるけれど、カフェインの量は案外少ない。
★タンニン
コーヒーの渋味は、主にタンニンの為である。ローストが進み、着色の強いものほどタンニンが少なく、刺激は強くない。
★粗タンパク質
生豆中の祖タンパクは、普通13~14%。焙煎の熱によって、一部分解したり、他の成分と合わさって、コーヒーの風味や色合いに影響を与える。
★灰分
最初は澄んでいたコーヒーが、時間と共に、濁ってくるのは、酸化することによって、灰分(無機塩類)の一部の成分が変化するからだとされている。
★脂肪
品種によって多い少ないがあるが、風味にはたいしたことはない。焙煎中に脂肪酸に分解されて、一部は他の成分と結合して化合物をつくる。これが、味や香りに影響を与える。だから焙煎後は早く処置をしないと、酸化をして風味を悪くすることがある。
☆要するに、コーヒーは焙煎中に分解したり、化合物ができたりするので、自分自身の好みをそれぞれに主張し、色々と論議されることになるのである。
☆インスタント・コーヒーの最近の製品は、香と味は、レギュラー・コーヒーと殆どかわらない。好みにブレンドして楽しむのも良いものである。 葛 城 陽 子