●旬のものをたべよう
★季節の果物は、桃、葡萄、西瓜、メロン、梨、李(すもも)、いちじく、ざくろ等々。
▲桃は、元は中国が名産地であったが、日本でも改良を重ねられた結果、品種も増えて、美味しい桃が、食べられるようになった。水密桃は特に絶品である。
白桃は形が良く外観が美しく果肉は適度に軟らかく、香が良い。
▲西瓜 原産地はアフリカ。イギリスの探検家リビングストンは野生のスイカを発見した。また、四千年前にエジプトで栽培されていたともいわれている。アメリカのフロリダ州では、千七百年前に既にスイカがつくられていた。アメリカ全土で盛んにつくられているが、フロリダ州のが、最も早く熟し、しかも大きいので有名である。日本では西から出荷され、東へと産地が移り、比較的長くスイカを楽しめる。
▲葡萄 改良の結果、品種も多く甘味も良好で、高級なものは、贈り物や。お盆のお供えにも重宝されている。ワインに用いられるのは衆知である。
起源は古く紀元前五千~六千年の昔、既に栽培し、ぶどう酒を作っていたという。
▲メロン 種をまいて六十日ぐらいで花が咲き、三月頃に花が落ちて実を結び、六十五日ぐらいで出来る。メロンに、ウイスキー・ブランデーをかけて食べると変わった味がして美味しいということを聞いたことがある。
スイートメロンは、まくわうりの一種類で、まくわうりは、青色で、スイートメロンは黄色。値段はメロンに比べてはるかに安いが、香りも良く大衆向きである。
▲李 スモモは中国に最も古く産した。ローマ人も栽培していたという。ヨーロッパでもつくられていた。日本では推古天皇の24(616)年春、「正月桃李実れり」という記述が「日本書紀」にある。李花の花言葉は「汝の約束を守れ」である。
▲梨 形の小さいのが早く市場に出る。甘味が強い。次いで大きい水気の多い長十郎梨が出てくる。そして人気のある二十世紀が出廻る。
洋なしは、食べごろのよいものは、香りのよいのが特徴である。
▲無花果(いちじく) 小アジアとシリア地方の原産。たくさんの花が集まって実を結び一つの粒を残しているので、食べてぷつりぷつりとするものが、それぞれの果実である。イチジクは、栄養分を多量に含み消化を助け、身体に良いといわれている。
▲石榴(ざくろ) 店頭に並んでいるのを見ると、「石榴の季節だな」と郷愁に似た懐かしさを覚えるのは、一年に一度、しかも僅かのうちに店頭から消えるからだろうか?
★その他 ▲梅の実 ▲木耳(きくらげ) ▲紫蘇(しそ) ▲山椒(さんしょう) ▲胡麻(ごま) ▲ハト麦 ▲生姜。
これらは、人間の身体に必要な貴重な栄養源を含んでおり、食品の風味を補助し、食品文化に於いて、重要な役割を果たしてくれている。またの機会にぜひ触れてみたい。
東 雲 宣 子