老舗歳時記 アサヒビール株式会社

beer
ビール界のシエアを誇るアサヒビール株式会社は、明治22年2月に吹田工場で操業以来130年近い歴史を刻みその間、研究、開発に専念し、顧客の信頼を得て、今では、各百貨店の、お中元・お歳暮の売り上げトップの座を占めて久しい。時代に合わせて、数多くの新製品を開発し、業界をリードしてきた。

●第3のビールとはどんなビール?
酒類店の店頭には所狭しとばかりに、「ビール」と「発泡酒」と「第3のビール」が並べられていると聞いた。「第3のビール」?「スーパードライ」しか飲んでいなかった私は、首を傾げた。どんなビールなのだろうか? 早速酒類店へ行き、またそこで驚いた。なんと「アサヒビール」製品だけでも多くのビールが、こんなにあったのか?1缶ずつ購入し、次男夫婦を誘い<唎き酒>ならぬ<唎きビール>を行った。男女の差、年齢の違い、好みの違いもあって、それぞれを楽しめたが、微妙な「コク」「キレ」「味」の違いはあっても、爽快な「ノドゴシ」で、料理の「味」を引き立てているのには、改めて感心をした。
 <家庭で楽しむ食事><食卓には、いつもビール>の味わいは、至福のひとときである。

                  

 さて、価格に違いがあっても、思いの他、味に違いがないように思うが何故だろうか? その原因は、<麦芽>と<税法>にある。アルコール度数は、いずれも5%前後であるが<麦芽>の使用量によって、<税金額>が変わり酒類の<種類>が変わる。
 「ビール」と言うからには、麦芽を3分の2以上使用しなければならないのである。発泡酒は、それ以下となる。「ビール」とは、<麦芽>を使用した飲み物であるということが大前提となる。「ビール」は半分近くが税金であるということである。。
「発泡酒」は価格的にも消費者の人気を得たが、2003年の税制改正で、発泡酒の税率がアップ。当然価格もアップするので、消費者離れを恐れたメーカーが研究・開発したのが、「第3のビール」で、麦芽を使わずに、豆類やトウモロコシの原料を使い、ビールに近い味わいに仕上げた飲み物である。
しかし、2006年に再び税制改正が行われ、「第3のビール」の税率がアップ。
                    

★更に研究・開発の結果、麦を使った発泡酒にスピリッツ(蒸留酒)を混ぜ、ビールの様に仕上げたものが、酒税法上は、これが「リキュール(発泡性)」の扱いになり、今までの「第3のビール」は「その他の醸造酒(発泡性)」と呼ばれる。混乱を避ける為、メデイアでは、これを「第4のビール」とか「新ジャンル」と呼んだりしている
         

       参考資料・・・アサヒビール株式会社 ホームページより。    梶 康子