老舗と私  サントリーホールデイングス株式会社

ビール(ワイン)社名のサントリーは、商品の赤玉ポートワインが大ヒットしたことから、赤玉は太陽を表し、英語でサン、社長の鳥井信治郎のトリイより、サントリーと名づけられたのは今や知る人ぞ知るところである。
京都府山崎の水が美味しく、醸造に適していたので、この地より優秀なウイスキーが、生産され、世界でも高い評価を得て、海外でも数々の栄誉ある世界最高賞に輝いている。

 
第二次大戦後は、何が何でも外国製品の舶来物が良いとされていた時代が暫く続いた時があった。私が赤玉ポートワインと出会ったのは、そんな時であった。会社が引けると若手社員たちは、トリスバーへとくり込んだ。好奇心旺盛な私は、他の女子社員とともに、社会見学とか言いながら、楽しい時をすごしていた。当時は一般家庭にあったのは、洋酒なんてものはなく、お酒とビールぐらいだった。だから、洋酒というだけで、洒落た気分になれて、それだけでも青春の側にいるように楽しかったのだろう。
結婚してからは子育てに追われて酒類とは、縁がなくなったが、その間<サントリー>は、次々と卓越した抜群の印象を与えるコマーシャルで、優秀な新製品を売り出し、舶来品を追い抜き、世界の業界を常にリードし、次はどんなコマーシャルが出て、どんな新製品が出来るのかと、期待をするうちに、昔からの友達のように親しみを覚えるようになり、はからずも<甘辛のれん会>の<のれん>誌の編集をさせていただくようになった時は、<トリスバー>時代の旧友に会ったような懐かしさで、とても嬉しかったのを今でも忘れない。

年齢を重ねることで、色々経験、学習することにより、<甘辛のれん>誌の仕事も無事務めさせていただいているが、洋酒に関しては、浅学の上に経験もなく、記事を書くのは、自信がなく、直接会社の方に体当たりで教えて頂いたりして、色々勉強させていただいた。どんな質問にも丁寧に答えて下さり、感謝の気持ちで一杯で、いい出会いをいただいた。
あくなき前進を続ける<サントリー>は、ゆるぎなき業績を誇り、サントリー製品は、最高級品の品格を誇り、お店でも、家庭でも親しまれるようになり、高級感あふれる充実感は、安らぎと満足を得られる安心感で、大人の贈り物として、信用を得ている

ビールのパイオニアとして<サントリー>は、積極的に多角的に活動を展開している。嗜好の多様化に対応し、個性的な中身のビールで巾広い支持を得、これからの季節のビール業界にも大きな業績が期待される。                   梶 康子