2008年秋・冬号

老舗物語 ― 點心堂ちもと

chimoto.gif 先代松本繁が、東京の老舗<ちもと>より別れ、東京・芝高輪で創業していたが、昭和の初期に江戸菓子<ちもと>をかかげ、大阪市東区(現中央区)平野町に進出し、昭和29年に株式会社組織とし、39年には北区曽根崎新地に本店を構えた。

 食文化の発達した大阪にあって、江戸菓子をつくり続けた初代松本繁は、人柄、判断力、行動力にすぐれ、今日の<ちもと>の基礎を築いた。(大阪府生菓子協同組合・初代理事長)
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老舗物語 ― 清酒

img2_photo02.jpg<灘 御影>日本盛 <灘 西宮>大 関
<灘 御影>菊正宗 <奈  良>長 龍

ビール・冷酒に親しんだことのほか熱かった夏もやっと秋へと移って行く。『酒は静に飲む季節』―じっくりと酒を味わいながら、チ、チ、チと鳴く虫の音に耳をかたむける。

 お相手は愛する人、親しき友、酒を酌み交わし、話に花が咲く。日本酒がもたらしてくれる幸せのヒトコマである。私は料理に合わせて酒類を選ぶ。猛暑日であろうが、お刺身とか日本料理があると「あー。お酒が飲みたいわー。冷酒よりもカン酒がよいわー。」と思う。なんとなく落着くのである。
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花物語 ― 彼岸花(ヒガンバナ)

higanbana.jpg ヒガンバナの咲く頃になると、幼少の頃、遠足に行った時に、道端に咲いている強力な真っ赤な色が、自然と脳裏に浮かんでくる。

 中でも印象に強く残っているのは、第二次世界大戦の時に田舎に疎開(大都市は敵軍B29の爆撃の対象になるので、子どもたちは比較的安全な地方に移住した)した時、お彼岸の頃になると、田んぼのあぜ道や小川の土手などに、一面に赤い花を咲かせていて、澄みきった空の青や、実った稲の黄金色とで美しいコントラストを描いていた。
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食文化に思う ― 五味

gomi.gif 味覚とは一体なにだろうか?

 料理を食べたときの味を食味というが、同じ料理を食べても人それぞれが美味だとか、不味だとか、感じ方が異なる。

 古来、辛・鹹・甘・酸・苦五味とし、全ての味の基本とし、もろもろの食味を生どずることになっているが、必要なのはその調和にあり、あるいは五味に「渋」を加えて六味とする説もある。
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のれんメール

illust05.jpg  この季節は、暑さに対して張り詰めていた注意もゆるみがちになりますが、食品を扱いますわれわれにとって、なお一層の細心の注意をはらって、それでいて最高のおいしものをと専心つとめております。何卒よろしく御賞味をお願い申し上げます。

  この一年の間にお世話になった方々へのご進物には、皆様にご信頼頂いております昔からお馴染みの、甘辛のれん会加盟の各店にお任せ下さい。
  われわれは<のれん>を次世代に引き継ぐべく頑張っております。ご用命をお待ち致しております。

             
     甘辛のれん会  大寅・主人  小 谷 公 穂
                                    平成20年9月1日
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