2020年秋・冬号
のれんメール
●南天の実はかたぶきぬ夕日影 其 毛(十 月)
●冬めくや土龍の土のここかしこ 十蛙子(十一月)
●マスクして揺れて居るなり汽車の客 虚 子(十二月)
新歳時記より
(おもてなし 心を込めて 老舗の味)
▲免疫性を高めて 新型ウイルスコロナに 打ち勝ちましょう!
我々の生活を脅かす{コロナ}の終息を一日も早からんことを願っておりますが、大切な命を守って、生活しなければなりません。医学を信じて薬やワクチンの開発を期待するのですが、それまで、個人個人が対策を講じ、いわゆる消毒・三密・マスク・大勢での会食を避ける等、衛生面で万全の配慮をし、日本、全世界の人々がお互いを守り合って、生き抜きたいと願っております。今を生きる人達の必死の願いなのです。
日常の食生活も大切になってきます。毎日の食事に満遍なく五大栄養素と言われるものを取り入れ、良い健康状態を保っておられることと思いますが、どうしても好き嫌いがあって、食べられないものがあれば、無理をして食べれば、かえってストレスになる場合があるので、無理をしてまで食べなくても、他の同じような種類の食品でもよいのです。
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●栄養食品・納豆
原料大豆の蛋白質は大部分不溶解性であるが、納豆になると可溶性に変じアミノ酸を生じ、原料には存在しない各種の酵素が納豆菌その他の関与細菌から分泌するので、著しく消化吸収を助け優れた栄養食品となる。
▲成分は水分61,81%、粗蛋白質19,26%、粗脂肪8,17%、炭水化物6,09%、粗繊維2,20%、灰分1,86%、植物性食品としては粗蛋白質および脂肪の最も豊富はことが証明されている。
よく掻き混ぜてカラシ、花カツオ、ネギのみじん切り、卵黄など、好みを加えて適宜に醬油または、添付のだし汁等を加えてさらに混ぜて食する。
▲納豆汁は好みの野菜を軟らかく煮て味噌汁を作り、煮立ったところへ、すり潰した納豆を加えて、ぐるりとかき回したところを器に盛り、ネギのみじん切り、好みによって、蕗のとうなどの吸い口を添える。
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●旬の食文化
▲蕎麦(そば)
一年の最後の日、みそか蕎麦を食べる習慣があるが、江戸時代から始まったらしい。
★これは、寿命を延ばし、家運を富ませ、家財を長く保って幸福を願う意味を持っている。蕎麦のように、細く永く続きますようにとの願いが込められているのである。
★団子を作り、転がして水に入れると、下に沈んで金銀を集めやすいので、来年こそは、金に縁があるようにとの切なる願いもある。
★蕎麦はなよなよしていて、風に倒されてもそぐに立ち上がるので、<七転び八起>来年こそはの祈りを込めてという意味もある。
★引き越し蕎麦も「お傍に細く長く」の、御付き合いをお願いしますということから、ご近所に配られたが、近頃は、ほのぼのとした、そういう風習も影をひそめ、恐らく若い世代は、知っている者も少なくなり、知っていてもしない人もあったりする。
尤も、最近は蕎麦でなくって、他のものに代用されるようになってきているので、引き越し蕎麦の意味が、根本的に変わってきているからかも知れない。
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●ちょっといい話・されど大きな喜び
★梅雨の時のこと。私は新型ウイルス・コロナ時の運動不足を補うため、午後4時ごろからウオーキングするのを習慣としていた。其の日も少し曇ってきたが、つい遠出をしてしまい、ひき返しだして少し経つと、ポツリポツリと雨がふり降りだしてきた。わが家を目指して、近くまで来た時は、雨は本格的に降ってきた。急いで歩いてきて、初めは聞こえなかったが、雨音に混じって人の声がするので、振り返ってみると、後方で一人の女性が大声で叫びながら、私の方に傘を降りかざして走ってくるので、何事だろうと耳をこらして、聞いていると、「どなたか知りませんが、この傘を貸してあげましょう。私の家は、すぐそこなので、どうぞこの傘を使って下さい。傘は返してくれなくてもいいのですよ」
その時は、すでに私自身はずぶぬれの状態だったので、傘は貸していただかなくても、いいのだけれど、見も知らない人間に大声を出して、追いかけてまで、声をかけて下さるご好意に対して、とても嬉しく、お禮を申し上げようと近づいていき、感謝の意を述べながらよくよく見ると、同じお寺の檀家のAさんだった。
お互いにマスクをしていた為、見わけがつかなかったのである。毎年末には、報恩講の講話をともに拝聴し、一年一度のお寺の仏具の<みがきもの>の会場で、顔を合わせるお知り合いだったのである。
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