老舗紹介 大阪の駿河屋 <和菓子>
<和菓子 それは日本人の こころのふるさと
春夏秋冬 自然の恵みを喜び しみじみと
季節の移ろいを 味わう>
羊羹の老舗、駿河屋は、寛政二年(1461)岡本善右衛門が、京都伏見で創業し、鶴屋と称していた。
天正十七年(1589)四代目善右衛門が羊羹を創案し、「伏見羊羹」の名で売りだした。
上品な甘味の羊羹は、茶道と相俟って通人に好まれ、有名な豊臣秀吉の北野の茶会にも用いられた。
慶長十四年(1609)五代目善右衛門は、紀州公の要請に従い、伏見の店を弟の善一郎に任せて和歌山に移り、和歌山店を開いた。
貞享二年(1665)紀州三代領主、徳川綱教に、五代将軍綱吉の娘鶴姫が嫁がれるに及び、高貴のお方の名に憚って、屋号の鶴屋を廃して、二代領主光貞より賜った駿河屋の屋号に、伏見店ともども改名した。
大阪の駿河屋は、天保八年(1837)十二代目善右衛門が、三男の善三郎を店主にして、船場淡路町に大阪店を開き、御用菓子を大阪城中に納入すると共に、浪速の和菓子づくりに励んだ。爾来、羊羹の製法を今に引き継ぎ、常に顧客の味覚にお応えすべく、精進している。
<商品紹介> 主力商品は羊羹、涼菓、焼菓子、季節のお菓子である。
●季節の移ろいを感じさせてくれる、折々の和菓子の、風格のある味わいは、来客のおもてなし用にピッタリのもの。そこにあるだけで、雰囲気がゴージャスになり、安らぎを与えてくれる奥深さがある。
新年を祝う迎春用の和菓子は、◎干支羊羹<各種> ◎迎春用玉子せんべい ◎福辰羊羹 ◎わびすけ ◎すいーとぽてと等があり、おせち料理の後のデザートに喜ばれている。
茶道の関係者にも人気があり。茶人達の楽しみの一つでもある。
●紅白饅頭 めでたい席に最適のものとして、慶事、引き出物として重宝されていろ。
●富士鶴 最高の材料で仕上げた超特選の羊羹。一口、口にしだけで、他の羊羹との違いが、はっきるとわかる。重厚な芸術作品とでもいえば良いのだろうか。美味なるものを食べる喜びを感じる。そんな素晴らしい羊羹である。
●練羊羹 伝統の製法で練り上げた、美しい紅羊羹である。
●夜の梅 丹波大納言を、梅に見立てた小豆羊羹。昔から馴染みが深い。
●挽茶羊羹 抹茶の香り漂う上品な羊羹は、おもむきがある。
●栗羊羹 粒よりの丹波栗をぜいたくに入れた羊羹で、味わいは最高級である。
梶 康子