●新年度と旬  新入園・新入学・新入社・その他転勤に伴う移転等

23075836_m 新型コロナ禍のもと昨年に次いで、かつてない試練を乗り越えて、新しい体験で勝ちとられた皆様方には心よりお祝いを申し上げます。また、望みが適わなかった方も若さと情熱で来年を目指して頑張って下さることを、念じております。
                            
★春といえば桜が先ず思い浮かびます。
▲桜によせて
☆桜餅 もとは小麦粉の皮に小豆餡を包んで、上を塩漬けの桜葉でおおい、蒸籠で蒸したもので、後には各所の菓子店で、つくるようになり、皮には米粉を用い、色漬け、味付けをして現在の桜餅へと進化した。

☆サクラエビ  小型のエビで、セルゲスト科という別の種属に入れられている。半透明で淡紅色を呈するので、サクラエビと呼ばれ、体表にある約150個の発行器の作用で、暗夜に光るから、ヒカリエビの異名がある。豊漁、美味なのは中春から晩春までで、地元では取りたての生きたのを、生醬油または酢醬油で食べるのが最も美味。海苔に付けてサット天日に当てたのを炙って食べる磯焼き、海苔に包んでゴマ油で揚げた磯揚げ、生エビをすり潰して、塩を加えたエビ塩辛は美味。
☆桜鯛 春暖と共に陸地近く、産卵のために群来する鯛は、味も良く漁獲量も多い。繁殖に必要なあらゆる栄養素を具えていて、淡紅色の、鮮やかな美しさから桜鯛というが、実際に美味な旬は、八十八夜を境とする晩春期が最盛期である。
                              
●行事と旬  端午の節句
 端午とは月のはじめ「端」の午(うま)の意味で、もともとは五月に限られたものではなかったが、中国の漢時代以後、五月五日を端午というようになった。
「日本歳時記」には、端午の節句の行事として、菖蒲・蓬を門の木に挟む。粽(ちまき)を食べる、菖蒲酒をすすめる。薬玉(くすだま)をひじにかける。菖蒲湯に入る。吹き流し、薬草採取などをあげているが、いずれも中国の風習が影響している。
 端午の節句は、奈良時代から朝廷をはじめ民間の行事となり、江戸時代にはことに盛んに行われた。子ども達は菖蒲を束ねて打ち合って遊んだ。菖蒲は夏の病を防ぐ呪力があるということで、菖蒲の鉢巻きをしたりした。武家は言うまでもなく、町方でも男子が居る家庭では鯉のぼりを戸外に立て、兜人形を飾った。当時の鯉のぼりは、紙で鯉の形をつくり、竹の先につけてものであった。
 我が国の端午の節句の行事は多くは中国伝来のもので、中国では古来、五月は、悪月とし、家々に神符をかけて不祥を祓い、端午には菖蒲、モグサ等で悪疫を除くという習慣があった。そこへ日本古来の風習が加わり、病気や災厄を祓う目的の行事となった。
                                     
★柏餅・粽
 古来、柏は目出度いものとされ、神式はこの葉に供御を盛り、盃などにもなった。
 粽は茅(ちがや)の葉で巻いたもので、角黍(ちまき)等の字がある。    
                                      東 雲 宣 子