●旬のもの、いろんなものを食べて抵抗力を身につけよう。

404126_m★鱧。はも
 鱧は、梅雨の水を吸わないと、美味しくならぬといわれている。鱧も旬は、梅雨がすんでからということになる。
 鱧はハムが訛ったと言われている。ハムは歯で噛むことで、鱧のあの口の歯は鋭くて、物をハムのに便利にできているということで、その名がついたということになっている。
 京都の鱧料理は、昔からの名物で、鱧ひといろで献立をつくる料理屋もある。
 京都は南北とも海から遠く、しかもその旬である夏にも関わらず、鮮度の問題をどう処理したか? というと、都合のよいことに、鱧は鮮度を保つのが永いのが、特色で、海の遠い京都ででも料理ができたのである。だからこそ京都で、鱧料理が名物といわれるまでになったのである。
 鱧は包丁で開いて、中身を削ぎ取り、身を骨切りにする。身の中に小骨が多いと、食べられたものではない。この骨切りは難しいとされていて、慣れないと骨切りはできない。
 骨切りしたのを、適当に切って、湯におとして、すぐ冷水にとり、梅干しの身をつぶして、醬油でといた梅肉につけて食べる。
 ボタンハモというのは、骨切りしたのに、くず粉をまぶし、湯に入れると、鱧の身が丸くなって、あたかも白ボタンのようなので、その名がついた。
 鱧はまた、蒲鉾のよい材料になり身を削ぎ取った鱧の皮も酢のものとなる。
                            
★椎茸 
 椎茸の旨味は、カツオブシの旨味のイノシン酸の仲間で、グアニル酸が含まれているからだと証明されて久しい。このグアニル酸は、グルタミン酸、イノシン酸とともに工業的に生産されているのが、化学調味料である。
 椎茸の旨味は水につけておくと、出てくるので、なにもしない椎茸そのものには、殆ど、なにもないということになる。
 干し椎茸は、水に漬けて、軟らかくしてから使うが、味わいも、香も、もどすという作業により、酵素が働きだして、著しく出てくる。椎茸はナマのものより、干し椎茸の方が旨味があり、香味がある。
                          
★トマト
 原産地は南アメリカのアンデス山系。ヨーロッパへ伝わったのは、1596年だという。日本へは18世紀のはじめにきているが、観賞用の草花として栽培され、食用として栽培されたのは、20世紀になってからである。
 戦後になって、トマト自体が改良され、今日のように当り前のように食べられるようになった。消費地が都会だから、その近郊でビニール栽培など、さかんに作られるようになった。
 トマトには、ビタミンA,Cそれにミネラルもあって、栄養価も高い。そのままで食べたり、サラダにしたり、ジュースにしても美味しい。
☆トマト・ビューレー
 トマトを煮詰めて、バルブ状にして、ウラゴシしたもの。
☆とまと・ペースト
 トマト・ビューレーの濃いもの。
☆とまと・ケチャップ
 トマトに味を付けて煮込んだもの。
トマトは、キッチンの主役。好き嫌いをなくするように、工夫をして、健康な食生活を送りたい。                                                
                                    東 雲 宣 子