★美味しい話題

かに▲マツバガニ
 ズワイガニとも呼ばれ、冷凍もされているので、年中いつでもあると言うものの今が美味しい。マツバガニは鳥取県の名で、ズワイガニは福井県での名で、その産地もこの両県で、古くから底引き網でやっている。
 海の深さはおよそ150m~400mの海の底で、泥や小高い瀬の近くに 棲んでいる。その昔、木枯らしが吹いて、裏山の松葉が落ちて、漁家の主婦が、燃料にする松葉を拾いにゆく頃、このカニが獲れるので、<マツバガニ>という名がうまれたという説もある。
 一般にマツバガニと呼ばれているのは、オスのカニで、大きいのは甲の高さ15㎝もあり目方も1㎏以上もあるのがいる。こうした一人前のカニになるには、5,6年はかかるという。

 メスのカニは、甲の巾も5㎝と小さく、名もセコガニ、または親ガニとよばれていて、粟粒のようなソトゴ「外卵」とウチゴ「内卵」を持っていて、その卵は格別に美味しい。このカニはコウバコガニとも呼んでいる。
 沖でとってきたのを水揚げして、そのカニを大規模にうでる加工地は、地元を中心に兵庫県、鳥取県にある。
 漁は11月に解禁となるが、特にメスガニの漁期は短くなっていて、オスよりも早い。
                                          
▲柚子
 盆踊りの頃からスダチにはじまり、高知県土佐の直七<なおしち>、つづいて九州のカボスそして柚子が小さな青いすがたで出まわり、やがて初冬とともに黄色の柚子が出てくる。柚子の原産地は、中国大陸の揚子江の上流であるといわれているが、日本の柚子は大昔からあったといわれている。
 柚子の産地は、関東では埼玉県、山梨県、関西では徳島県、京都府、奈良県、滋賀県、岡山県などが、主な産地で、東北地方の寒いところでも作られている。
 梅雨のうちに白い花をつけて、夏が来て青い身をむすぶが、主として其の皮を青柚といって使うが、果肉や果汁は酸っぱくて、しぼり汁を天然酢として用いたりする。また花柚といって、花から実を結んだばかりのものも、お汁の吸口に使われる。夏までの柚子は、青い皮は香味料として、日本料理にはよく使用される。
 青柚子は、20gから30gくらいで青い葉がついて売られる。この柚子が黄色にうれてくるのは、10月頃で、大きさはミカンくらいになっているが、皮の香気がうすくなって、青柚子とはまた違った香りが出てくる。こうなると、果汁をしぼって鍋もののポン酢にしたり、またはマーマレードにする。
 柚味噌は黄色柚子を細かく切って、ひたひたの醬油で弱火で気長に煮て、どろどろのねばっこい液が味噌状に仕上げる。保存はきくし、春から夏にかけて漬物にまぶすと美味。
                                                             葛 城 陽 子