海藻の四季  ②

こんぶ 我々が日頃食べ馴染んでいる海藻はアサクサノリとコンブだが、アサクサノリは関東で、コンブは関西で殊に好まれていたが、戦後、東西共に双方の海藻のよさが理解されて、重宝されるようになった。
▲コンブの成分はおよそ50%が炭水化物で、そのうち20%は繊維で、残りはアルギン酸と呼ばれるもので、この他にマンニットを含み、マンニットはコンブの表面に白い粉のようになって現れる。
 コンブの旨味は化学調味料を、つくりだすヒントを与えたことは知られているが、この味のもとはグルタミン酸ソーダ塩で、20度Cの水の中に30分~60分コンブを浸しておくと、臭くない煮出し汁が出来る。これはグルタミン酸ソーダが水に溶けて出たものである。
 

また、魚の吸物の煮出し汁に、コンブを使うと、魚のもっているビタミンB1とコンブのグルタミン酸ソーダとが結合して、一種独特の香気ができるといわれている。関西で魚の吸い物に必ずコンブを用いるのは、この効果を利用するためだった。化学的に立証されていなかった昔でも身体に良いと伝承されてきたのである。
 洋食のスープは動物の肉や骨でつくるから、栄養は豊かなように思われているが、コンブのお吸い物には、大切なミネラルが溶けていて、栄養的にも価値がある。
 コンブはいろいろに加工されているが、包丁で削いでトロロコンブやオボロコンブにされたものはそのままで食べられるし、酢コンブ、菓子コンブとして、原藻そのままをしゃぶることもされている。
 コンブは乾物として年中いつでもあり、ワカメと共に我々の食生活の重要な必需品として役に立っている。
                       
 ●甘辛のれん会に加盟している<小倉屋山本><松前屋><をぐら昆布>(アイウエオ順)の各店はそれぞれの伝統・格調・技術を守りながら、大阪名物として恥じない昆布を、創り続け、業界をリードしている。
                      
 ★アサクサノリ
 アサクサノリは、九州をはじめ全国各地でつくられている。年の暮れから正月にかけて採れるのが、上等品とされているのは、アオサとよばれるまざりものが、微生物によって分解されるので、ノリの香りが出来るからだという。
 またノリの蛋白質は良質で、ビタミンAとCが豊富で消化されて、Aは20%以下になってしまう。つまり栄養食品とは言えなくなってしまう。嗜好食品ということになる。巻き寿司には欠かせないもので.ノリの香りを先ず感じながら、戴く感触は、得難いものである。
                                                                (編集部)