2024年秋・冬号

のれんメール

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 のれん令和6、10,11,12月号
●真白に 又真黒に 渡り鳥      梅 室(十 月)
●詣で来て 神有月の 大社かな    雨団子(十一月)
●風邪癒えて 髪艶やかに あげにけり 水汲女(十二月)
                    新歳時記より

●秋しぐれ 嵯峨野路歩き 青春(はる)想う   宣 子
●冬ざれや 春の賑わい 待ちかねて       宣 子
   

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●行事と食文化

栗▲十月は十四日スポーツの日。この日を中心にして、運動会が開催される。コロナ禍以来、そのあり方が変化してしまい、さて、今年はどんな形態で行われるのだろうか? 走りの競争に苦手だった私は、賞に入ったことがなく、いつも1等賞の姉を羨ましく思ったことを思い出す。母になり、長男が早くて、1,2を争い、次男がそうでないので、つい、次男に優しくなり、少しのことでも褒めてあげ、励まして、運動会が済めばやれやれとホットしたのを覚えている。長じて次男にそれとなく聞いてみたら、私が、思っていた程こだわっていなかったので、安心したことであった。
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●十二月の旬

3062762_m △十二月二十一日は冬至。二十四気の一つで、年間で最も日の短い日。太陽暦では、重要な年中行事であった。一陽の嘉節とも称され、日本でも禁中の公事として、この日天皇は南陵に出御、諸卿の賀表を受けられていたことがあり、民間でも餅・団子をつくって祝い、また、この日に南京を食せば、中風に罹らず、柚子湯に入れば無病息災を得ると伝えられて、今もその余風は健在である。
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●老舗紹介  日本盛 清酒

スクリーンショット 2024-09-30 165510 日本盛株式会社は 明治22年(1889)創業。灘五郷の西宮郷に位置して、宮水井戸地帯に(西宮神社のすぐ側)に近接していて、地下のパイプを通じて、宮水を直接工場内に引き入れている。
 宮水とは、六甲山系の清冽な水が伏流水となり、この辺り一帯の貝殻層を通過することによりそこから流れ出るカルシュームやリン酸、カリ分を多く含み、酒造りの醗酵を助ける栄養分が多く、お酒に色をつける有害成分の鉄分が少なく、天与の霊水と言われている。
 酒造りに適したお米<山田錦>は高度な精白に耐え、磨くほどに光沢を増す大粒心白米で、六甲山脈の北側の谷合いの段丘状水田で、丹念に育成されたもの。
 灘の銘酒<日本盛>はこれらの宮水、山田錦、丹波杜氏による優秀な技術集団、醸造に程良い寒気を運ぶ六甲おろし、自然の恵みと、培われた伝承、最新の科学との調和により造られたものである。
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●老舗紹介  小倉屋  をぐら昆布

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 創業嘉永元年。昆布一筋、今も、昔も変わらぬ浪速の昆布。小倉屋は、ひたすら昆布をつくり続けてきた。「老舗の中のゆるぎない老舗」なのである。大阪で最も古く、かつ、由緒ある昆布の老舗として、昆布界に君臨している。<昆布の芸術>といわれる数々の製品は、農林大臣賞を受賞している。
 ◎伝統に輝く重厚な味。◎弛まなく研鑽された信頼の技術。◎時代のニーズに敏感に反応する柔軟性。全てがマッチして、昆布の旨さを全部出し尽しているのである。
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