●老舗紹介  サントリーホールデイングス株式会社

4656958_m<天然水のビール工場・京都>見学記
 広大な敷地の工場を入って間もなく、ステンレス製の高さ12mのモニメントが聳えている。後で、説明されたが、1970年の<大阪万博>の際に展示されていたもので、万博終了後に京都工場に移設されたということである。

●ビールづくりは先ず、
①素材選びから始まる。麦芽、ホップ、天然水のこだわり、厳選された素材からプレミアム・モルツの<華やかな香り><深いコク><クリーミー>な泡を生み出す。
②加熱された天然水に麦芽を加えると、酵素の働きにより、澱粉が糖に分解され、そこにホップを加えて煮沸すると、ホップ特有の香りと苦みを持った麦汁が出来る。
③煮汁に酵母を加え醗酵。酵母が麦汁中の糖を取り込んでアルコールと炭酸ガスを生成し、ビールの香りとなる成分も作る。麦汁はアルコールと炭酸ガスを含んだ若ビールになる。
④若ビールを低温調整されたタンクの中で熟成。ビールに炭酸ガスが溶け込むと共にオリが沈み、味や香りが徐々にまろやかになっていく。
⑤熟成を終えたビールから、オリや役目を終えた酵母を取り除くこと「濾過」によって、黄金色に澄んだビールができる。
⑥濾過されたビールは、徹底した酸素管理のもと缶・瓶・樽などの容器に詰める。酸化を防ぐことで、新鮮なビールを消費者の手元に届けることができる。
 これらの作業が自動化された高速機械で行われ、広大な工場の中には、殆ど人影もなく。たまに機械の確認に来ているのだろうか、チラツと見える程度には驚いた。

●サントリービールのうまさへのこだわりは、豊かな自然を通じて、天然水仕込み。
 ゆっくりと磨かれた天然水にこだわり、天然水を活かしきって、理想のビールつくりに情熱をそそいできた。長い時の流れだけが、育むことのできる清冽さの中にサントりービールの美味しさを実現できる味わいの源泉がある。
★ビール工場の立地へのこだわり
 良質な天然水の採れる地を全国から厳選し、*東京・武蔵野 *京都・長岡京 *群馬・館林 *熊本・阿蘇の4カ所のみでビールを生産している。
 天然水が採れる土地でつくり、その土地で封じ込めて、理想のビールのうまさを実現するには、その土地の天然水をその土地の気候風土の中で活かしきる必要があったのである。
 関西の拠点の京都工場は、長岡京にあり、敷地約10万ヘクタールもあり、全工場の半分以上の年間使用量を占めている。
 長岡京は、桓武天皇時代の約10年間都のあった所で、その頃と思われる醸造跡の遺跡があり、当時すでにこの地で天然水を利用して醸造が行われていたと推察される。
 近くに聖武天皇の勅願所の宝積寺があり、<たから寺>と親しまれている。

●サントリービールのメインのビールは、
◎ザ・プレミアム・モルツである。
 「世界最高峰のビールをつくりたい」一人の醸造家から生まれたザ・プレミアム・モルツは、新たに「磨きダイヤモンド麦芽」を採用することで、特徴である華やかな香りと深いコクがより上質に、一層鮮やかに進歩した。
◎ザ・プレミアム・モルツ(ジャパニーズエール)は香るエールで、みずみずしい香り、豊かな味わいを表現し、繊細な日本人の嗜好に合わせたエールビール
◎ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリームは、苦味・甘味・コク・香りの調和と、「多重奏で、濃密な」味わいで、醸造家が夢見た、心が震えるほどに、美味いビール。
◎その他、サントリービール生ビール・パーフエクトサントリービール・新しくなった<金麦>三種もある。ご試飲下さい。                    梶 康子