のれん歳時記 うどんすき 美々卯
自分たちが納得できる物しか お出ししないという
家業的な考え方が わたしたちの誇りです。
大阪・堺で200年続いた老舗料亭「耳卯楼」を
●大正14年(1925) 先々代平太郎が、麺類専門店として「美々卯」と改めた。
●昭和33年(1958) 株式会社美々卯設立
その間
●昭和3年 (1928)「うどんすき」を考案し、昭和35年(1960)登録商標許可。
●昭和20年(1945)第二次世界大戦、大阪空襲で本店・北店焼失。
●昭和21年(1946)北店跡に再建開店。
●昭和24年(1949)「うどんすき)再開。
●昭和32年(1957)「うずらそば」登録商標許可。
創業以来、伝統の味を守り続けるために、素材にこだわり続けて、産地の契約農家に赴き、直接眼で見て、手に取り厳選し、農家の方々と一緒になって、高品質な素材作りに取り組んでいる。時代が変わっても、美味しさを追求する志は変わらない。
「うどんすき」は、大阪の代表的名物になっているが、木枯らしがふき出すと、「うどんすき」が、食べたくなる。カツオとコンブ出し汁に数々の具(生きた海老・鶏肉・穴子・蛤・各種野菜・餅など)十数種類もある。何れも最高級品で、コシのあるうどん、これだけのものを一緒に煮ても、出し汁は濁らず、具も崩れず、それぞれの風味をきちんと賞味出来る。どの具材にも心がこもっていて、身体の芯まで暖まる上に、心も暖まる。これぞ老舗の技である。
家族団欒、女子会、に気安く利用され、これからの季節は、忘年会、新年会で大いに、にぎわうことになる。友人達にも安心して、紹介出来るお店の一つである。
「うどん」と言えば、大阪人にとって、昔から馴染みの深いものであるが、庶民的でありながら、「うどんすき」は、高級感が溢れる不思議な調和を醸し出す。それはやはり、具材の高級品質にある。
始めて「うどんすき」を食べた人の殆ど思うのは、「世の中にこんな美味しいうどんがあったのか」と、根強いフアンになり、家族や友人を誘い、「美々卯」の<のれん>をくぐっていく。
関西15店舗、関東8店舗、中部1店舗は時分どきは込み合う。 梶 康子