のれん18,6,7,8,9月号 老舗の誇り
●アサヒビール <ビールは わが家で>
家族揃っての楽しいひととき、アサヒビールはそんな食卓を演出する。
外で食事をして、暑いからビールでも飲もう、といった従来のパターンから、何時でもビールが家庭の食卓にある、ビールそのものがもっと身近な存在になってきている。ビールが主役になってきている。
家庭にあって、ビールにあった料理をつくるのか、料理にあったビールを選ぶのか。新しいトレンドになってきていて、アットホームな雰囲気をより一層盛り上げる。
料理は味や、その時の気分によって、また様々な食事のシーンに合わせて、食卓そのものを演出する。食事が一層美味になる。消費者が自由に自分で選べる喜びに繋がる。
アサヒビールは時代のニーズに応え、あるいわ時代を先取りし、いろんな料理に合うビールを開発してきた。そして業界をリードしてきた。消費者に自由に選んでいただいて、楽しんで飲んで戴こうというのが、当初からの<アサヒビール>のねらいだったのが、今、見事に実ったのである。これぞ、まさに<老舗の誇り>であって、時代を見越した、アサヒビール>の先見の明と努力の結果である。
その為には、幾種類のビールが開発され、それぞれヒットし、消費者を引き付けた。並々ならぬ努力の研究の結果である。今年の夏も消費者を楽しませてくれることだろう。
味にこだわる高級料亭や、若者たちの集う居酒屋、一家団欒を楽しむ家庭。消費者の多様化するニーズにいかに応えるかが、メーカーの腕の見せどころで、消費者にとっては、まことにハッピーなグルメ時代といえよう。
●老舗と私
子どもの頃、ビールといえば、アサヒビールのことだと思い込んでいた。というのは、父がビール党で、いつもアサヒビールを飲んでいたからである。懐かしく思い出されるのは、朝日のマークだ。昔の冷蔵庫(電気冷蔵庫でない)に氷屋さんが毎日配達してくれる氷の上にビール瓶を並べて、冷やしておいたのを、父は風呂上がりに飲むのを楽しみにしていた。
結婚して、舅も、夫もアサヒビール党で、私もいつの間にかビールを飲むようになった。勿論アサヒビールである。生ビールを飲ませる店が、大阪に数えるほどしかなかった頃、夫に頼んでビヤホールに連れて行ってもらった。ある日、ビールの中に何か小さな異物が混入されているように思えたので、嫌がる私に夫は、「ビールの樽が木で出来ているので樽の底になってくると、出てくるんだよ。これが生ビールである証拠なのだよ。」と笑っていたが、現在ではとても考えられない。 梶 康子