甘辛のれん会のご紹介  (その2)

shoutengai当時としては画期的なことだといわれ、名店街は東京の東横名店街がわが国の最初で、甘辛のれん街は二番目ということで、東西名店街の草分けとなったのです。以後暫くしてあちこちに名店街ができました。阪神甘辛のれん街には、お客様におくつろぎをしていただこうと<甘辛茶寮>も始めました。

 昭和30年(1995)4月、東京八重洲口にあったショールームで、展示即売会を致しました。いわば東京への<殴りこみ>として各業界を震撼させたのです。
 大寅のかまぼこ、鮨萬の小鯛雀鮨など、製品を毎日飛行機で運んだという話は、今も語り継がれています。
 当時の記録によりますと、   期 間    昭和30年4月8日~14日
                参加店     19店
                売上金    約 ¥1,200.000._
 好成績をあげました。新進気鋭の意気込みと、老舗店主達の熱き情熱が窺えます。

 甘辛のれん会加盟の各老舗は、受け継いできた[暖簾]を如何にに守ってきたかということも、もちろん大切なことでしたが、これからの「暖簾」をどのように守り、育てていくのか、大きな課題が老舗に課せられているのです。

 時代が進み、急激に変化して行く激動の中で、どう対処していくのか? 
 古い老舗の奥深い真味を伝統の味として残しながら、日々新しいものを作り出し、幅広いお客様の要望にお答えするのが、老舗の役割だと励んでおります。
どの業界でもいえることですが、いつまでも同じものだけをつくっていると、時代からとり残されます。その点甘辛のれん会の各老舗は、それぞれの分野で信頼と実績を誇り、同じ材料を使い同じような手法で、同じようなものをこしらえても、そこに伝統と秘法と技を加え、新しさも取り入れた風格のある製品は常に業界をリードしています。
次号より以前のように、各老舗のメイン商品や新製品などを順次ご紹介いたします。
お楽しみにお待ちください。                  編 集 部