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大関株式会社(清酒)
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正徳元年(1711)に初代当主・大坂屋長兵衛により創醸された。
大関はいつの時代においても、常に顧客のニーズを的確に把握し、あるいはそれらを先取りして、数多くの商品を生みだしてきた。
いまさら紹介するまでもないと想うくらい<大関>は有名であるが、ワンカップ大関は、手軽にどこででも飲めるワンタッチのカップ酒パイオニア。日本酒の新たな需要を創造し、新しい行動スタイルを生み出したと言われている。大吟醸・純米大吟醸・本醸造酒・純米酒・冷用酒・果実酒・食品・化粧品。その他、関連会社、提携会社の焼酎等がある。
大関は、技と知恵の結集により、楽しい暮らしについて考え、21世紀に於いて益々複雑、多様化する中で日本酒の歴史と伝統を育んできた食文化を、世代と地域を越えて、豊かな生活価値を、暮らしの中に実現することを目指してきた。

従来、清酒は、飲食店や、宴会用の料理屋を主体に対象とされ、日本酒は、大量のお酒を、持ち運びするのに便利な一升瓶だったのを、家庭でお酒を嗜む男性が多くなり、また、女性の清酒人口の増加に伴い、一升瓶では飲みきれず、いつまでもあり、料理用に使ったり、古くなって処分したり、無駄が多かった。
家庭用・女性用パーティに気軽にその場で飲みきれる小さな瓶にしたのは、日本酒業界全般でも言えることだが、内容も女性向けに工夫されており、特に冷用酒は容器も、いかにも女性が手にしたくなるような雰囲気を持っている。
日本料理といえば<アツ燗>と観念的に決め込んでいた概念が、ある時、その考えは覆された。例えば冷たい<刺身>に出された「大関の冷用酒」が、ピッタリだったのである。話しは弾んで、温かい料理には<アツ燗>ツメタイ料理には<冷用酒>と料理にあわせてお酒を選ぶのが、食生活を豊かにし、各自が、お気に入りの小瓶を選んで、楽しくユトリのある食事空間をエンジョイするようになった。時代のニーズによって生まれた、<新しい食文化>と言えるであろう。因みに我が家では<大関・冷用酒>の空き瓶を一輪ざしとして、小窓を飾っている。

若い頃、バス旅行に参加した時(当時はバスツアーとは言ってなかった)車内で<ワンカップ大関>が、乗客に配られた。男性は、適当な量に喜び、女性同士は、半分こにして、後でまた半分こにしようとか、車内は、賑やかになったことがある。
<大関>は、時代の先端をゆく「魁・さきがけ」だったのである。
                                梶 康子
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